4/29 (金)21:16~

ガイナックス武田康廣スペシャルセミナー(前編)

※体験授業もセットで受講できます。

■前編

2011年4月29日「神戸電子専門学校」エントランスホールにて

神戸電子専門学校を会場にしてのACF(アジアコンテンツフェスティバルin神戸)ゴールデンウィークスペシャルの初日に行われた、武田康廣さんのスペシャルセミナーのレポートをお届けします。

●見よう見まねでやってみる

アマチュア時代に武田さんが作った映像作品などを上映するところから、お話がスタートしました。果たして、気になるトークの内容は?

(「DAICONIII」「DAICONIV」※1のオープニングフィルム。「愛國戰隊大日本」※2のオープニング映像、「帰ってきたウルトラマン」※3のオープニング映像、さらには秘蔵のメイキング映像を上映)

武田:これは80年代に大阪で行われたSF大会というイベントの時に僕が、仲間と一緒に作ったものです。

武田:(「帰って来たウルトラマン」の映像を観ながら)みなさん学生さんたちと同じ年齢の頃ですね。当時ですから8ミリカメラで撮影してます。結構オープニング、出来がいいんですよ。あ、音楽は全て本物のウルトラマンのものを勝手に使っていますね(笑)。

武田:セットも全部紙で作っていますし、ミニチュアも紙。重いと撮影に不便なので、全部紙ですね。動きは手で動かしているだけ。衣装なんかは、スタッフに縫製業をやっている家の子がいたので、そこに頼んで作っていますし、予算はかなり押さえて作られていますよ。

武田:さらに、メイキングまでわざわざ撮っています。なぜかというと、その時「後で売れるな」と思っていたからなんです。当時、海外の映像作品、たとえば「スターウォーズ」なんかはメイキング映像を売っていたんです。それを見て、ぼくらも絶対売れる!と思って作りましたよ。とにかく、全てが見よう見まねでやっていたんです。それが過去から現在に至っています。

●成功からは学べない

武田:言う事聞かないでやるので、失敗してるところが、たくさんあります。でも面白いですよ。そもそも、失敗して後悔しないと何も覚えない。成功すると絶対に覚えませんよ。なぜかというと、次の事を考えますから。「オレもう出来る」と思い込んで他の人に先輩面するようになるだけです。

武田:一個や二個の成功では経験値になりません。たまに成功して褒められるのは嬉しいけど、どこかで失敗しておかないといけないんですよ。私も、その後、色々失敗しています。でもそのおかげでいろんな事を覚えられた。

武田:今はこんな風にスーツを着て仕事をしていますけれど、現場に帰ったら作業服になって作業しますよ。失敗しながら覚えた現場での仕事は絶対に忘れないから、この年齢になっても出来るんです。

●人に見せる事が大事

武田:今度、米子で映画祭※をやるんですが3分の映像をみんなで集めて、観てみようというイベントです。この作品を現在募集しています。3分ならみんなが作れる。今なら編集だってパソコンやiPhoneで出来ます。みなさんも出来たら、送って下さい。とにかく自分たちで考え、何でもどんどん作る事が大切。

武田:本格的な映画を35mmフィルムで作って、映画館で見せるのは大変ですよ。でもiPhoneで作ったものでもいい。3分だっていい。こういったきっかけがあった方が面白いし、他人と比べて「オレの方が上手い」と図にのって、自由奔放にやるのも若さの特権ですよ。僕たちからみたら、若い奴らは自由にやりやがってと思うんですけれども(笑)

武田:YouTubeで流すのだっていい。とにかく、作品を何か作る。そしたら「人を呼ぶ」、「見させる」うまくいけば「買わせる」という事をした方がいい。人に見せて、生で見せて、どのくらい受けたかな?というのを体験する事って、面白いですよ。

武田:大人になって失敗するとダメージがでかい。じいさん、ばあさんになったらプライドの固まりです。若いうちに失敗する。これがいちばん重要だと思います。「失敗せえ、失敗せえ」と、これからの人たちに言うのはおかしな話だけども、少なくとも、僕の経験では「失敗」が大事!大人の言う事を真に受けずに、自分で判断してやってみて下さい。

※1「DAICONIII」「DAICONIV」
それぞれ1981年、1983年に大阪で行われたイベント「日本SF大会」の愛称。
※2「愛國戰隊大日本」
武田氏率いるダイコンフィルム制作、による特撮ヒーローのパロディ作品。
※3「帰ってきたウルトラマン」(ダイコンフィルム版)
同ダイコンフィルム制作によるアマチュア8mm映画作品。

[プロフィール]
武田康廣(たけだ やすひろ)

1957年(昭和32年)9月12日、大阪・泉州忠岡町に生まれる。

近畿大学原子炉工学科に在籍中に所属したSF研究会をきっかけにSFファンダム活動を始める。
初めて参加したSF大会に触発されて、学生時代よりSF大会等のイベントを企画・開催する。
山賀博之を中心に、映画「王立宇宙軍~オネアミスの翼~」を制作する為に1984年ガイナックスを設立。(発起人、取締役として参加。)
ガイナックス制作のアニメ・ゲームを中心に、プロデューサーとして携わった作品多数。

現在は、ガイナックス取締役・アニメーション製作本部長、京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学教授として活躍中。

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