【半期分を一挙公開!デザイン業界セミナーレポート】上田バロン氏&JUNBOw氏が「キャラクター・デザイン」を語る

2017.08.09

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数々の実績を誇る二人のイラストレーターが「広告デザインに活きる、キャラクターの作り方」を伝授

2017/3/26(日)、グラフィック業界セミナーを開催。北野館ドームホールに、FR/LAME MONGERの代表でイラストレーターの上田バロン氏と、デザイナーのJUNBOw氏を講師にお招きし、「広告デザインに活きる、キャラクターの作り方」をテーマにお話いただきました。

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上田バロン氏とJUNBOw氏が手掛けたキャラクターデザインの裏話に会場もなごやかな雰囲気に

仕事での交流も多く、助け合うこともあるという2人の息はぴったり。お互いのこれまでの作品を紹介しあいながら、制作時の苦労話や、そのキャラクターが誕生することになった裏話などを語っていただき、2人の明るい語り口に、会場はなごやかな雰囲気に包まれました。偶然同じコンペ(クライアントが複数の参加者に仕事獲得を競わせる場)に参加し、そのときはJUNBOw氏が選ばれたエピソードも語られ、互いに切磋琢磨しながら仕事を続けている姿が垣間見えました。

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対照的なイラストについての考え方も明らかになり、価値観をどこに置くのかを考える良い機会に

また、イラストのタッチが多彩でクライアントの要望に合わせることが得意なJUNBOw氏、自分が描きたいタッチを作り上げてイラストレーターになったポリシーを守り続ける上田バロン氏という対照的なイラストについての考え方も明らかになり、自分の価値観をどこに置くのかを考える良い機会ともなりました。

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プロのイラストレーターが仕事で実際に使っているテクニックが披露!学生にとっては、またとない学びの時間に!

さらに、その場で2人がオリジナルイラストをパソコンで描くようすが大きなスクリーンに映し出され、学生たちは食い入るように見つめていました。そこで、JUNBOw氏の「線を少しだけにじませることで、タッチをやわらかくする」という仕事で実際に使っているテクニックが披露されるなど、プロのイラストレーターがどんな技術を使っているのかを詳細に知ることができる、学生にとっては、またとない学びの時間になりました。

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学生たちから寄せられた質問に、熱のこもった実践的アドバイス

セミナー後半には、学生たちから寄せられた質問に答えるコーナーが設けられました。「本の表紙の仕事をしたい場合どうすればいいのか」という学生の問いに、上田バロン氏から「失敗を恐れず、自分の描くものに自信があればどこにでも積極的に売り込むべき。クリエイターは求められていて、良いものは選ばれる世界です。いろんな会社に行けば、どんなイラストやデザインが求められているかを教えてもらいながら勉強もできる」とアドバイスをいただきました。

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FR/LAME MONGER
代表 上田バロン氏(写真:右)

性別や国境を超えるのがイラスト。
新しい媒体や海外にも挑戦したい。

デザイン事務所で仕事をしていた時に、デザインもイラストも、さまざまなことをやりました。いろんなことをやる中で、「自分がやりたいのは、こういうタッチのイラストだ」と気づくことができたんです。だから独立してからは、その「上田バロンらしい」作風を極めていきたいと思って描き続けています。
グラフィックの仕事は、最初は自分から動かないと広がらない。僕も独立してから5年は悩んだりしながら、いろいろなところにアプローチする中で、仕事をいただけるようになってきた。デジタルになり、描くためのツールもどんどん便利になっています。また、スマホをはじめ求められるメディアも増え、強く印象に残る作品などは求められていくはずです。
イラストの仕事をしていきたいと思っているみなさんに伝えたいのは、自分の作品をしっかり磨き、自信が身についたら、どんどん売り込んでいけば認めてもらえる魅力的な世界がそこにはあるいうことです。


JUNBOw氏(写真:左)

子どもを笑顔にするキャラクターを作って、
世の中をもっと明るくしたいですね。

僕は、立体をデザインする仕事もしていますが独学です。イラストレーターというソフトを使いこなすのも独学。興味のあることは、時間がどれだけかかってもとことんやる方だったんです。
模写をたくさんしながら技術を身につけてきました。他人が描いた物を真似てみると、実際に描いてみなければわからない技術に気づいたりすることで学べました。そういう意味では、神戸電子で学んでいるみなさんには、大きなチャンスがあると思います。教えてくれる先生もたくさんいるので、神戸電子で過ごす時間を本当に大切にしてほしい。
これからライフワークとしてやっていきたいのは、「子どもたちを笑顔にする」ということ。そんなキャラクターデザインをいっぱい作っていけば、世の中もどんどん明るくなるんじゃないかなって思っているんです。

【関連リンク】
FR/LAME MONGER BARON UEDA -上田バロン-
JUNBOw.net
・神戸電子専門学校 グラフィックデザイン学科
・オープンキャンパス特設サイト