2017年 3DCG・アニメ業界スペシャルセミナー総集編⑪~スタジオカラー~

学校からのお知らせ

2017.12.15

アニメ界の最先端、3DCG業界の「いま」にリアルに触れる!
株式会社カラーの創作プロセスを軽妙なトークと映像で開陳
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2018/7/16(日)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ、「Cassette Girl」「シン・ゴジラ」などの迫力ある映像がスクリーンに映し出される中、それらの作品を創ったスタジオカラーより、デジタル部CGI監督・小林浩康氏とCGI作画監督・松井祐亮氏が登壇。
今をときめく二人のクリエーターを迎え、3DCG時代のアニメ業界の「今」にふれるセミナーがスタートしました。
セミナーは小林、松井両氏のリラックスムードの軽妙な掛け合いで進行。まずは同社社長の庵野秀明氏を主人公にしたユーモラスなアニメ作品で会社の歩みを紹介していた。
(同アニメーションはYouTubeでもチェックできる)

その後、松井氏が3DCGの作画テクニックを具体的に紹介。学生たちを驚かせたのは、そのリサーチの厳密さでした。例にあげられた電車のプラットホームの作画では、スタッフが自社所有の測量棒を持って現場へ。階段の手すりの高さ、壁面のスイッチの位置に至るまで細かく計測するなど、その場のあらゆる情報を収集。その他、株式会社カラーの強みである徹底したリサーチ力の事例紹介により、緻密な制作プロセスが示されました。

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小林氏は「アニメは3DCGの方向に進んでおり、今がチャンス!地方にもスタジオが増えている。CG分野は固定給のところが多く、収入面でも安定している」と、3DCGアニメに興味があるが踏み出しを迷っている学生たちの背中を押すかのように業界事情に言及。さらに求められる人材について松井氏は「真似ることができる人。数をこなせる人。先輩に喰らいついていってやろうというガッツのある人」の3つのポイントを強調。真似るとは、過去の名作をたくさん観てアイデアの引き出しを増やすことであり、そこからオリジナリティが生まれると結ばれました。
セミナーの最後にはじゃんけん大会が行われ、株式会社カラーの10周年記念パンフレットやロゴ入りTシャツなど、もりだくさんなグッズがプレゼントされ、会場大盛り上がりのうちに終了しました。
セミナー終了後は、楽屋で実施される「個別作品指導会」。学生たちのモチベーションがかなり上がる時間であり、小林氏、松井氏はは1人1人丁寧に指導を行っていただき、今後の糧となる時間となりました。
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気後れせず、喰らいついていけば道が拓ける。それが、CGの世界。
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株式会社カラー
デジタル部/CGI監督
小林浩康氏

CGの創作というのはアニメーター、モデラー、コンポジター、デザイナーなど、たくさんのプロが力を合わせるチームプレイです。学生時代に「自分はこれがやりたい」を思っていても、会社に入ってから別の道が開らけることもある。やりたいことと得意なことは、別な場合も多いんです。その人に何が向いているか、それは僕らが判断します。大切なのは喰らいついていくこと。ついてこようとする人を切り捨てることはありません。チームプレイですからね。だから、気後れする必要はないですよ。

オープン・マインドを心がけよう!会社に入ってから強みになります。
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株式会社カラー
デジタル部/CGI作画監督
松井祐亮氏

CGアニメの世界は進歩が速く、また、求められるものがもの凄く多いです。だから、僕は逆に「昔の名作をいっぱい観ておく」ことを学生さんたちに勧めたい。クリエーターとして一番大切なセンスが磨けますからね。学生時代に勉強しておくことはもちろん大切ですが、この業界は会社に入ってからの方がむしろ大事。淡々とやっていればいい、という仕事ではなく、先輩にガッツリついていくコミュニケーション力が決め手なんです。学生のうちからオープン・マインドを心がけてください。やりがいのある面白い仕事ですよ。
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(関連サイト)
スタジオカラー
カセットガール
神戸電子専門学校 3DCGアニメーション学科