” 神戸の音 ”

2012.7.1

CATEGORIES:神戸


 

 

 

 

 

 
味加味の柿谷さんと神戸の音ってなんだろうと話した際、共にそれは汽笛の響きだろうとなりました。神戸港では、新年0時0分を明けると停泊中の汽船が一斉に汽笛を鳴らします。また普段、街中でも良く響いていて、港町であることを感じます。
 
今回、神戸港で引船業等を営む早駒運輸株式会社に無理を言って、サウンドクリエイト学科のフォーリーチームに、タグボート早雄丸の汽笛と船内の各種駆動音を収録させてもらいました。
神戸電子のフォーリーチームは、短編映画の効果音制作で実績が有り、カンヌ映画祭を始め、世界各地の映画祭から招待を受ける実力を持っています。今回の収録、注文通りの音作品として出来上がるのが楽しみ。
 
大阪はお笑いの街ですが、神戸は音楽とファッションの街。そして何よりも港町。新神戸駅に乗客が降りるたびに汽笛の音が鳴り響くというのはどうでしょう。
 
浦安のディズニーシーは、一歩足を踏み入れると、独特の臨場感が有ります。その要因の結構な率をサウンドが占めると思っています。広大な敷地、大がかりな構造物で構成された空間にプラスして、立体感や粒感、抜けといった効果を狙った音場構成に相当の手とコストがかかっています。神戸電子には可般型のイベント用サウンドシステムとしてメイヤーサウンド小型パワード1対向を所有していますが、価格帯としては3百万円前後になります。ディズニーシーには、同じメーカーの大型が数百対向、しかもその大半が雨ざらしで設置されています。初期設置費用とメンテナンス費用、膨大です。それ以上に、達成したい音場のイメージが有り、それに向けた設計と実装にとてつもない思いが込められていることに価値を感じます。
生活ノイズ音に囲まれた現代の観光都市神戸、SE(効果音)でもって街中の雰囲気を変えるぐらいのことをやっても良いと思いますね。観光協会さん、やらせていただけないでしょうかね。
 
早駒運輸渡辺社長、海務部長の堀部取締役を始め早雄丸乗組員の皆様、有り難うございました。
帰りがけの長音3発、感動しました。
 
 
※ 早雄丸: 199t、3,600PS、金川造船所建造

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Bike

2012.2.5

CATEGORIES:神戸


 
バイク(自転車)を買いました。坂道の多い神戸に適した前輪の小さなミニベロ車。裾の開いたパンツで乗っても前ギヤに引っかからないガード付です。前ギヤは1段になりますが、後ギヤは8段。校舎前の不動坂はきつかったですが、隣の北野坂やハンター坂は異人館通りまで立ちこぎなしで上れました。
ヤマダサイクルは小中学生時代にも通っていた老舗。当時は着物を着たおかみさんが店番していたなぁ。「チェーン交換時にはギヤも絶対交換しなきゃ駄目」と、当時手痛い出費となっていたことを昨日のことのように覚えています。
ジャムデザイン網本社長、本校教育第2部長源田とのランチミーティングで盛り上がったのですが、神戸はオレゴン州ポートランドの都市デザインを参考に、自転車を肯定的に受け入れた文化都市になれると思います。格好いいバイクは店先駐輪OKとかね。
網本さん曰く、街の自転車屋さんが減って、パンク修理をやってくれるところが無い。コンビニが対応してくれると有りがたいが、今以上の機能を求めるとアルバイト諸君は大変ですね。
 

 
これは、お店にあったバイクですが
後輪のスポークっ、左右非対称なのですね。この歳にして初めて気づきました。面白い。

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意外と重い神戸

2011.12.26

CATEGORIES:神戸

川崎重工株式会社 神戸工場(船舶海洋カンパニー)の進水式に参加してきました。
 

 
バルク(バラ積)運搬船 BULK PATAGONIA
和田岬に位置する造船所の他、神戸には川重だけでも鉄道車輌工場、ジェットエンジン工場、各種油圧機器工場が集積しています。ジェットフォイルや潜水艦、新幹線にモノレールにいたるまで、また明石や播磨地域まで含めると、大型産業プラントや二輪車、そしてトンネル掘削機までをも造っています。
 

 
普段、情報システムやゲームソフト、アニメといったソフト分野でのものづくりに囲まれているので、逆の質量高い固まり感にぐっときます。
 

 
昨今の造船は船体部品のユニット化が進んでいると聞いてはいましたが、ここまでとは思っていませんでした。3万tを超える本船もすでに12の同型船を竣工させており、船台の周囲には後続の同型と思われるユニットが多々据えられていました。パナマ運河を通れる最大の規格パナマックス、製造費30億円強、現在の新幹線16両編成総額とほぼ同額だとか。随分安くなりました。
 

 
バラ積み船は同じ船で鉄鉱石も運べば、小麦粉も運ぶという大きな船倉を持ちます。運搬毎に中を洗って、次のものを入れるのだとか。鉱物の後に食料原料を入れる、ちょっと抵抗が有りますね。洗浄システムにも興味が湧くところ。
 

 
船台。船を海へと滑り落とすため、台字体が斜めになっていて、その下には様々な工具が保管されており、ここは興味津々。
 

 
船台のレールに塗りたくって有る油、ヘッドと言うそうです。ギューッとスーが混じった何とも言えない音でしたね。そして進水の速度には驚きました。船首も良かったですが、次回は船側でそのスピード感をより味わいたいところ。
各種船内の設備を取り付けていく艤装は水上で行うため、進水した後はもう船台へは戻りません。
 

 
一般人が入れない郵便局というのが国内に二つ有り、一つは宮内庁内でもう一つがこの川崎重工神戸工場内の郵便局だそうです。生憎祝日だったため開いておらず、預金通帳を作りそびれました。
 
ファッションの街、観光の街としての色合いを強く持つ神戸では有りますが、実は戦前から重いものづくりの街としての地顔を持っています。
 
今年は”神戸の音” と題し、港の音を中心に録音していく予定ですが、川重神戸工場のお昼時のサイレン、進水時の滑りを是非録ってみたいものです。

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