8/28 (木)15:00~

『STAND BY ME ドラえもん』制作メイキングセミナーを開催

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目標は『人々に愛される良質なコンテンツを生みだすこと』

2014/8/28(土)、friends 『もののけ島のナキ』、『永遠の0』などの制作を手掛けた白組から、『STAND BY ME ドラえもん』の監督の八木竜一氏、人事担当の乱場氏を迎え、セミナーを開催しました。

最初に人事担当の乱場氏より、会社概要説明が行われました。

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白組は、ミニチュアを使ったSFX(特殊撮影)とVFX(CGを使った特殊効果)の両方のスタジオを併せ持つ、珍しい企業だそうです。『人々に愛される良質なコンテンツを生みだすこと』を目標とし、たくさんの大きな壁を越えて来られたとのこと。また『さまざまなジャンルのエンターテイメントを作ること』を掲げ、映画の3DCGアニメや実写VFX、ゲームやコマーシャル、TV番組など、映像に関する幅広い業務をこなしているそうです。

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『STAND BY ME ドラえもん』は「大人が鑑賞できるドラえもんがあってもいいんじゃないか!?」という発想から

続いて、八木監督から『STAND BY ME ドラえもん』の制作秘話が語られました。誰もが知っているあの名作のメイキングとあって、学生たちも身を乗り出して聞いていました。

「この映画は、藤子・F・不二雄先生の生誕80周年ということで、お祝い企画として2011年ごろから企画が始まっていました。TVシリーズや、劇場映画などで多数公開されているが、数年前にドラえもんを見て育った方々が1億人を越えたということから、そういった大人を対象とする『大人が鑑賞できるドラえもんがあってもいいんじゃないか!?』という発想から生まれました。」と、企画当時を振り返る八木監督。

「2011年半ば頃に手がけた『friends もののけ島のナキ』の制作が終わる前ぐらいに、シナリオ制作や、パイロット映像の制作を開始しました。」

【ココ何か良い写真入りませんか?】

シナリオは、小学館・てんとう虫コミックスの中より、「未来の国からはるばると」、「のび太の結婚前夜」など複数の原作をもとに構成されたそうです。
制作全体の流れについて、絵コンテやレイアウト、キャラクターの制作と声優の収録、シーン制作の時期など、細かいポイントの解説があり、デザイン、キャラクターの制作へと話が進みます。
デザインコンセプトの設定では「リブートで大人の美化を埋める」「実際にいるイメージ(リアル感)と70年代感」「原作のイメージを壊さず立体化し、立体としての見栄えも大切にする」などに重点をおいたとのこと。

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完成までに何度も何度も検証を繰り返したキャラクターデザイン

キャラクターデザインについては、メイキング画像を交えてわかりやすく解説いただきました。

のび太のキャラクター設定では「優等生の印象にならないこと」にポイントをおき、完成までに髪型や表情など何度も何度も検証を繰り返しました。ドラえもんについては「22世紀のネコ型ロボット」とは!?を検証材料とし、当初は未来の家電をイメージしたデザインを行い、ネジなどもデザインに加味しましたが、最終的には機械感のない、なめらかなデザインに落ち着きました。ただ、首の鈴等は機械的なイメージで表現しました。

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最後は、ドラえもんが登場するシーンをベースに、ミニチュアを使ったSFXとVFXでの制作現場のお話でした。
SFX用撮影スタジオのミニチュアの画像なども見ながら、どのようにしてVFXとの融合をしていったかのかという解説で、非常に分かりやすく理解できました。

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「何かひとつ、特化した能力の向上を」「思いのたけをポートフォリオに」

セミナー終了後の質疑応答で、学生から出た質問「在学中にやっておくべきこと、注力することは?」に対して、八木監督は「学校の間で、すべての能力を身につけるのは絶対無理だと思っています。大好きな、得意な部分、例えばモデリングであったりアニメーションなど、何か一つ、特化した能力の向上に力を入れてほしいと思います。」とコメント。
乱場氏からは、「ポートフォリオをみると、その人のことが大体わかります。自分の得意な部分を生かして、思いのたけをポートフォリオに集約してほしいですね。」とのアドバイスをいただきました。

今回のセミナーで、業界のさまざまな「リアル」を見聞きした学生たち。目標がより明確になったのではないでしょうか。

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standbyme-dra-poster2014年8月8日公開「STAND BY ME ドラえもん」
©2014「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会

協力

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