5/23 (土)14:21~

「蒼き鋼のアルペジオ」などの人気作を手がける監督と脚本家が語る! アニメの世界!

2015/5/23(土)、アニメーション監督の岸誠二氏と脚本家の上江洲誠氏による、アニメ業界セミナーが開催されました。

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上江洲氏(写真左) 岸氏(写真右)

「天体戦士サンレッド」「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」「暗殺教室」など、監督と脚本家という仕事のパートナーとして、数多くの人気アニメを共につくり上げてきたお二人です。
セミナーは事前に寄せられた学生の質問にそれぞれが答えていくQ&A形式。
学生の質問は、3DCGアニメについて、監督や脚本家の仕事内容について、ご本人自身のことについてなど、あらゆる観点から投げかけられました。
お二人の巧みなトークに会場はどんどん惹きこまれ、気づけばセミナー時間を過ぎてしまうほど充実した時間でした。

今回はそんな質問の中からいくつかをご紹介します。

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「蒼き鋼のアルペジオ」を3DCGアニメにしようと思ったのはなぜですか、という質問。
岸氏からは「私が3DCGアニメに興味があったから。そもそもCGでつくろうと思ったのは、将来の日本のアニメ業界のことを考えたときに、CGアニメの幅広い可能性に期待したからです」というお答え。
上江洲はそれに関連し、「だからといって今後2Dは決してなくならない。3DCG アニメにも、手描きの感覚がないとできない部分はたくさんあります。どちらがいい、ということではないのです」と語ります。

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学生にはなじみの薄い脚本家の仕事についての質問も多く寄せられました。
その中で、脚本を手掛ける際、原作を忠実に再現するか悩まれますか、という質問。
「アニメのターゲット(性別や年齢)や放送時間、原作コミックの進行具合や性質、いろいろな要素を考慮した上で、大幅に変えてみたり、ほとんど変えなかったり。それを悩むのが仕事のようなものでもあります。」と上江洲氏。
実際に放映された2つの人気作を例にとり、対比しながらの説明だったため、大変分かり易く、またアニメ制作の奥深さを垣間見ることができました。

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最後にアニメ業界を目指す学生、高校生が今やるべき事はなんですか、という質問について、
「今のうちにいろんなことに手を出してみてください。私たちの仕事は、失敗も含めすべての経験が生きてくるものです。興味を持ったらすぐにやる、すぐに行く、を心がけてください」
という岸氏の回答は、比較的、真面目で大人しい子が多い当校の学生達にとって、貴重なメッセージとなりました。

またセミナー終了後の作品指導では、熱心なご指導に加え、サインなどにも快く対応していただき、
学生たちにとって、とても実りあるセミナーとなりました。

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岸氏(写真左) 上江洲氏(写真右)

監督として成功できたのは、
過去にタフな経験をたくさんしたから。

チームティルドーン代表/アニメーション監督
岸 誠二氏

アニメ監督なんて何をしているか皆さんよく分からないと思います。
でも、分からないなりに真剣に考えてくれているんだな、ということが今日の質問の数々で分かりました。
私が監督としてやってこれたのは、何よりタフさがあったからです。監督になる前の海外生活とか、いろんな経験をしたので。
それから、世の中に対して日々、不満や怒りや疑問などの問題意識を持ち続けているから、とも言えます。
今後、日本のアニメにしかできないクオリティーで、世界中に通用するアニメをつくっていきたいですね。

脚本家の仕事を少しでも知ってほしい。
苦手なものでも鑑賞してみる努力を。

株式会社ゲイザー
代表取締役/脚本家
上江洲 誠氏

脚本家の仕事内容、シリーズ構成とは何か、などを少しでも皆さんに分かりやすく伝えられたら、と思いました。
脚本家として自分自身痛感しているのは、「他人のつくった作品を楽しむセンス」を鍛えることの大切さです。
長く続けているとどうしてもその感覚が磨耗していくのです。これは脚本家に限ったことではありません。
ほかの作品を知らないことはクリエイターとして非常に不利になりますから、皆さんも、嫌いなものも、苦手なものも、好きになって楽しむ、といった努力をしてみてください。

関連リンク

・チームティルドーン 公式ホームページ
・株式会社フライングドッグ 公式ホームページ
・神戸電子専門学校デジタルアニメ学科ブログ
・過去の業界セミナーレポート
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