2010年8月21日、22日、神戸に校舎をかまえる神戸電子専門学校で、複数の著名クリエイターを迎えての“ゲーム業界セミナー”が開催された。
全世界で400万本を超えるヒット作『龍が如く』シリーズの生みの親である名越稔洋氏も、この中で講演を実施。世界でいちばん売れるアーケードゲーム作りを目指していたセガ入社当時の話、その後アーケードゲームからコンシューマー部門へと移り、代表作『龍が如く』シリーズを開発するまでの経緯などを語った。
また、セミナー内では“龍が如く.com”内にある“名越に聞け!~本気で語る相談室”コーナーのライブ版も実施。学生、高校生からさまざまな質問が飛び出し、名越氏はそのひとつひとつに真剣な眼差しで応答していた。
イベント終了後、名越氏へのインタビューも敢行。学生に対してつぎのようにエールを贈っていた。
「将来ゲームの世界でやっていくために、いま何をするべきなのか悩む人も多いと思いますが、みなさんの年齢であせる必要はまったくありません。ゲームに関係なくとも、興味を持ちさえすれば、何でも手を出してみればいいんです。現在活躍している著名なクリエイターや、ヒットメーカーと呼ばれる人たちだって、子どものころからクリエイティブな才能を身に付けていたわけでは決してありません。私もそうです。10代のころは友だちをたくさん作り、いろんなことを経験しました。この年代の豊かな経験が将来のクリエイターとしての土台になると考えてください。みなさんが社会へ出るころには、ゲームを取り巻く環境もまた変わっているでしょうが、来たるべき新しい時代を牽引する力となっていってくれることを期待しています」(名越)