4月29日、人気ゲーム「桃太郎電鉄」(桃鉄)シリーズの作者で、クリエイターのさくまあきら氏によるスペシャルセミナーを
ソニックホールで開催しました。
司会・進行役をつとめてくださったのは、岡本吉起氏。会場には高校生・在校生がつめかけ、開発秘話や制作の裏話に
聞き入りました。
◆友達のつながりを大事すれば、きっと将来の助けになる!
岡本:「桃鉄」をつくるまでには、どんなことに苦労しましたか?
さくま:うーん、つくること自体に苦労はあまりないかな。アイデアは、やっているうちにいくらでも出てくるようになるから。
ただ、有能な人間とうまーくつながりを持つのは、なかなか難しいんですよね。でも、それがいちばん大事なんです。
むしろ、それだけと言ってもいいくらい。
岡本:そうそう、さくまさんはスゴい人たちと友達ですもんね。
さくま:「ドラゴンクエスト」の堀井雄二は大親友。「桃鉄」のキャラを描いている土居孝幸とか、作曲を担当してくれた
サザンオールスターズの関口和之とか、みんな個人的な友達です。今、君たちの横に座っている友達が、
将来スゴいヤツになって、大企業に就職しているかも知れない。今あるつながりから、ものすごいチャンスがやってくるかも
知れない。友達のつながりは、大事にするべきだよ。ちゃんと選ばないといけないけどね。
◆震災で中止した「Wii版『桃鉄』2012(仮)」、必ず復興版を……
また、東日本大震災の被害を考慮して「桃鉄」2012年版の発売を見合わせるという報告もありました。「実際に取材したところが、
全部流されちゃって……本当にきれいなところばっかりだったのに。なくなってしまった土地の物件が、ゲームの中にあるなんて
おかしいし、つらすぎる。だから、今回は出さずに、1年後に復興した姿を新たに取材しようと思ったんです」とさくま氏。
しかし、「桃鉄」世界編ともいえる新作の「桃鉄World」が発売されるなど、新たな楽しみも。
現在構想中のエリアもチラリと語ってくださり、1時間半があっという間でした。
さくまあきら氏インタビュー
◆これだけは負けない! という強みと、良い友達があれば大丈夫
「これに関しては誰にも負けない!」という強みを持ってください。僕は、学生時代から趣味だった旅行とB級グルメ、
この知識は誰にも負けなかった。漫画と音楽も好きだったんだけど、「漫画+音楽=ゲーム」ってことに気づいて、
これに自分の武器である旅行とB級グルメをくっつけて、友達のつながりを使ってつくったのが「桃鉄」というわけ。
強みと友達、これが成功するヒケツなんじゃないかな。