3月31日（土）、才本建築事務所の代表である才本謙二氏を迎えて建築セミナーが開催されました。同氏は、住宅の設計にとどまらず、住まいのリフォームや古民家再生など、幅広いフィールドで活躍する建築家です。また、人気テレビ番組「大改造!! 劇的ビフォーアフター」の匠でもおなじみとあり、建築業界を目指す学生たちで会場は満員となりました。
セミナーでは、建築家になったきっかけから仕事の楽しさ、建物設計の手法など、建築にまつわるあらゆること、氏が体験したエピソードを織り交ぜながら、困難に陥ったときの解決方法や、建物設計の際に気をつけていることなどが語られました。例えば、建築表現に対する才本氏の考え方。「住宅の設計は、そこで暮らす家族のことを考えたり、周囲の環境に順応させたりと、多角的な視点からアプローチすることが大切です。あらゆる空間建築としてとらえ、デザインの側面からトータルに追求します」という言葉からは、無限に広がる建築の可能性が感じられました。
セミナー後のインタビューでは、学生時代の過ごし方をはじめ、建築家になるためのアドバイスをいただきました。「知識を増やすこと以上に、たくさんの建物を見ることが何よりも大切。私自身も、建物の設計を依頼されたときは、必ず現地に足を運びます。それは、建物と周囲の環境とのバランスを大事にしたいのと、現場からインスパイアされる要素がたくさんあるから。学生時代から現場に出向くというクセをつけておくと、建築家になったときに絶対に有利だと思います」と。建物という枠にとらわれず、都市や自然環境を含めた建築表現に挑戦する才本氏の姿に、学生たちも感化された様子でした。
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