4月28日、『ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵』の制作エピソードやこだわりについて、監督の窪岡俊之氏に解説していただきました。人気コミックをアニメ映画化した同作品は、中世ヨーロッパを舞台に、二人の登場人物の運命を壮絶な戦いを交えながら描かれるダークファンタジーです。
「原作の壮大な世界観を映像化するため、3DCGと作画という2つのテクニックを融合させました。キャラクターの魅力的な表情や迫力ある描写が実現できたのもこの融合による成果です。」と窪岡氏。
また、鳥が大空を飛んでいるオープニングシーンのこだわりについても解説していただきました。「ストーリーの幕開けは、観覧者を映画の世界に引き込む上で、最もアイデアが求められるシーンです。つまり、監督の腕の見せ所でもあるんですよね。不運にも弾丸に衝突してしまった一羽の鳥。落下して行く様子をカメラが追って行くと、戦場が映し出されて、物語がスタートします。ひとつのシーンにおいて演出方法は無数ありますが、ストーリーに合わせて強弱をつけることが、観覧者を飽きさせないコツです」と。
セミナー後のインタビューでは、「アニメーション業界で働きたい人は、勇気を持って飛び込んで下さい。学生の中には、今日のようなセミナー後に作品を持ってきて、その熱意が買われてSTUDIO4℃に入社した人もいます。アニメに関する知識や技術も貪欲に磨いてほしいですね。実際、アニメーターになったとき、先輩から教わった基礎技術を応用させるのは自分自身ですから」とエールもいただきました。