2016/3/26(土)、ソニックホールおよびドームホールで声優セミナー&ワークショップを開催しました。
ゲストにお迎えしたのは、山口勝平氏。1989年(平成元年)にテレビアニメ「らんま1/2」の早乙女乱馬役で初主演し声優としてのキャリアを本格的に積み始め、その後も「犬夜叉」の犬夜叉役、「名探偵コナン」の工藤新一、怪盗キッド役、「ONE PIECE」のウソップ役など多くの作品に出演されています。
当日は、第1部の声優タレント学科の在校生からの質問形式での「声優業界トーク」、第2部の「アフレコ指導会」の2部制で行われました。山口氏の暖かく優しい心配りに、ステージで共演(?)した在校生も大感激、また客席の在校生・高校生達も山口氏の楽しいトークと丁寧な指導に、大満足の一日となりました。
初めから声優を目指していたわけではないという山口氏。「声優になったきっかけは、声優になったこと」だそうです。「魔女の宅急便」のオーディションでトンボ役が決まり、そのまた直後に「らんま1/2」のオーディションで主人公の早乙女乱馬役が決まったというのはラッキー以外の何物でもなかったと当時を振り返り「畑違いの仕事が面白くて、ずっと続けてきましたけど、これが天職と言えるようになったら嬉しいですね」と話してくれました。「今でもオーディションは受けますよ。」と声優の世界では、新人もベテランも役をつかむには絶えず努力が必要と厳しさも教えていただきました。
学生からのさまざまな質問にプロからのアドバイス。
アフレコレッスンでの直接指導も!
自分と明らかに違うキャラクターを演じるうえで、役を理解するコツや声の使い分けは?の質問には「役作りは本当に難しい。例えば、自分が25歳だったら50歳の役は想像するしかない。研究するしかないですよね。見て盗むものだと思っています。多分、色んな経験をすることが、役者としての糧にはなるんだと思います。」 幅広い役を演じて来られた山口氏ならではの回答でした。
これから声優を目指すにあたってアドバイスを求められると「最近は、早くデビューしないと、という風潮がありますが、役者は紆余曲折が必要。普段やらないこと、違うジャンルのことを経験して感性を磨くことが大切です。先を急がずに今を大事にして、その時のことを覚えておくことで自分の引き出しを増やしてください。強い思いが力を与えてくれるので「なりたい自分になる」と思って頑張ってください」と熱いメッセージで締めくくってくれました。時間一杯まで質問に丁寧に答えてくださり、あっという間の1時間でした。
その後の第2部では、声優の道を志す在校生・高校生に対して、直接アフレコのレッスンも実施していただき、参加者は興奮度MAXの様子でした。
身振り手振りを混じえ、熱く優しく丁寧に指導する山口氏。
山口氏の直接指導で、アフレコにチャレンジする参加者。
参加者に混じり、特別に山口氏ご自身がアフレコに参加する場面も!
最後には、こちらからの少々ムチャなお願いを聞いていただき、参加者に混じって、山口氏ご自身にもアフレコに参加していただきました。これには会場全体が山口氏の一言一句から息遣いまで聞き逃すまいと静まり返り、その後感動・感激の拍手に包まれ、アフレコセッションが終了しました。
アフレコセッションを終えた山口氏にインタビュー
どんな困難なことがあっても諦めずに、夢に向かって頑張ってください!
声優 山口 勝平氏(悟空所属)
声優という職業に対する学生の皆さんの熱意にびっくりさせられました。すごくエネルギッシュな感じで、僕が逆にパワーをもらいましたね。声優は1+1=2の世界じゃないので常に研究や努力が必要ですが、どんな困難なことがあっても諦めずに夢に向かって頑張って欲しいです。
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