2016/9/16(金)、インダストリアルデザイン学科の1・2年生による前期木製品課題の作品評価会および有志によるプレゼンテーションが実施されました。開催にあたり、いつも素材の提供や制作課題へのアドバイスをいただいている高知県 四万十町森林組合様と、昨年度後期の家具制作課題でも評価会にもお越しいただいた株式会社三上工作所様をゲストにお招きし、学生たちの作品を評価いただきました。
今年卒業した先輩の作品が、
商品化を見据えて改良が続けられている経過が報告されました。
学生プレゼンテーションに先立ち、今年3月に卒業した2年生による昨年後期の家具制作課題の作品評価会と、三上工作所様により優秀作品3点の製品版を制作していただいた模様が紹介されました。また、評価会では惜しくも優秀作品に選ばれなかったものの、アイデアや完成度の高さを評価された作品が、商品化の実現を目標に作者が卒業した現在も四万十の地で改良が続けられています。四万十町森林組合の竹内様からは、その進捗状況も報告いただきました。(写真上)。この作品は背もたれや脚がコンパクトに収納され、アウトドアで使用できるよう絶妙なデザイン・設計が施された椅子。四万十ヒノキの間伐材を用いた最初の試作品から、現在の改良版は1kgも軽量化されています。今後も引き続き、商品化を目指して各所にはたらきかけていかれるとのうれしいご報告でした。
今期初の大舞台、緊張の学生プレゼン。
在校生のプレゼンテーションは、今年度前期に制作した木製品の課題で、1年生は掛け時計、2年生は照明器具、共通の課題としてパスタスケールの中から自信作をチョイス。いずれも製品の外観や特徴だけでなく、コンセプトやターゲットユーザー、想定される使用シーンなど、短い時間の中にも作品への思いを込めてアピールしていました。
課題で制作した全学生の作品は、すべて四万十ヒノキの間伐材を用いてレーザー加工でモックアップが製作され、会場にずらりと展示されました。審査にお越しいただいたゲストも、ひとつひとつ手に取って現物のディテールを確認。作品を通して、ものづくりを志す学生たちとものづくりのプロによる交流が、会場内のあちこちで見られました。
発表者以外の作品も全て見ていただきました。プロの目にどう映ったでしょうか。
冒頭に紹介された卒業生の作品。実際に組み立てて改良された点を確認してみます。
自分の作品をアピールする力もとても重要。説明には自然と熱がこもります。
プレゼン優秀者の表彰。
評価のポイントは”作品への思いを分かりやすく表現した”こと。
審査の結果、プレゼンで最優秀に選ばれたのは、1年生の陳 奕竹さん。花をモチーフとしたシンプルでエレガントな掛け時計をプレゼンテーションしました。2位は落ち着いたカフェの店内に合う照明をデザインした2年生の志方 翔一さん。1年生の岡上 久姫さんと富田 智里さんが同点で3位に入賞。それぞれ直線的でシンプルなデザインの掛け時計と、ジグソーパズルをモチーフとしたパスタスケールをプレゼンしました。評価のポイントは、作品への思いをプレゼンで分かりやすく表現できているという点。「デザイン性も高く、入賞した方はぜひ自信を持ってください」とゲストからも評価をいただきました。
最優秀作品を発表した陳 奕竹さん(1年生、左上)、2位の志方 翔一さん(2年生、右上)、同点3位の富田 智里さんと岡上 久姫さん(1年生、下中央)
最後にゲストの方々より、展示会などでの優秀作品の展示や、課題へのアドバイスなど、今後もバックアップいただけるという心強いお言葉をいただき、「後期もさらに磨きをかけて頑張ってください。」と激励していただきました。今年度、大きな発表会でのプレゼンテーションは初めてでしたが、自信をつけた人も、悔しい思いをした人も、皆後期に向けて一層意欲を燃やしているのではないでしょうか。
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