東映アニメーション:3DCGアニメーション学科業界連携セミナーレポート特集4(3月-10月)

学校からのお知らせ

2016.11.22

プロのこだわりを実感。ダンスシーンや表情づくりのメイキングなど
ここでしか見られないお宝映像が満載。

2016/7/23(土)、1956年に産声をあげ、長きにわたり日本のアニメ界を牽引してきた東映アニメーションから、3名のゲストが来校。2016年12月23日(金・祝)公開60周年特別企画として、現在製作が進んでいるオリジナル劇場アニメ「ポッピンQ」を中心に、東映アニメの魅力や製作の裏話などをお話いただきました。
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今回のセミナー用にまとめられた東映作品のデモリールでは、ドラゴンボールやセーラームーン、プリキュア、ワンピースなどなど、おなじみの作品が次々とスクリーンに映し出されただけでなく、ほかでは見られないレアな映像も満載。参加者を魅了していました。

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完全オリジナル作品の「ポッピンQ」は約5年前から企画がスタート。黒星紅白氏の魅力的なキャラクター原案と、監督・宮原直樹氏、総作画監督・浦上貴之氏といった豪華スタッフを中心に製作が進められています。演出コンセプトにもとづく方向性、テーマ、アニメーターへの要望、NG事項など、実際の企画書の内容も紹介され、製作に臨むリアルな空気感が伝わってきました。
実際のメイキング手法としては、モーションキャプチャーやリグセレクターほか、さまざまなツールを紹介。特にフェイシャルリグと呼ばれるツールを使っての表情調整では、作画の表情再現が難しいとされる「あおり」や「横顔」を例に、実際の映像と調整を加えた別アングルの比較など、製作過程でしか見ることのできない貴重な映像も見せていただくことができました。4_r

セミナーの最後は、ゲストと参加者のじゃんけんで、プレゼント争奪戦を実施。さらに、参加者全員にグッズ用意されるなど、盛り上がりのあるセミナーとなりました。

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セミナー終了後は、楽屋での個別作品指導会。学生達1人1人に丁寧な指導をしていただきました。
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セミナーを終えてからの登壇者からコメント

東映アニメーション株式会社
企画営業本部/映像企画部
プロデューサー 金丸 裕氏
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1日24時間のうち、23時間50分、作品のことを考えられますか?
製作の現場を経験し企画へ異動。対外的な交渉も多いのですが、企画段階では監督と徹底して向き合い作品づくりを進めていくことが仕事の醍醐味です。個人的には完成した作品を通して観客の皆さんに感動を伝えることはもちろん、製作過程においても、どれだけ感動づくりができるかが仕事だと思います。時代に合わせた作品作りだけではなく、自分にとっても好きな作品を目指し、そこに時代との接点を見つけていくのが私の企画スタイルかもしれません。

東映アニメーション株式会社
製作本部デジタル映像部
デジタルアニメーション課長兼プロデューサー 横尾 裕次氏
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就活では、持っているスキルはもちろんですが、それ以上にコミュニケーション力が重要だと考えています。
話を聞く、質問をする、希望を言う、約束をする、説明を聞くなど、映像製作の根本はコミュニケーションです。実際、聞き上手、質問上手、説明上手の人は社会に出てからどんどん成長していきますので。他には、自信のあるスキルを最低1つは持っていることや、夢や目標を明確にしておくことも重要です。ポートフォリオを作るときには、漠然と“こんなのを作りました、こんなことができます”じゃダメ。完成するまでの工夫や苦労、作品の背景にあるストーリーも大切にしてみてください。企業はそこを見ているし、のびしろを感じる人材を求めていますので。

東映アニメーション株式会社
CGディレクター
中沢 大樹氏
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目の前の仕事にベストを尽くし、“嫌なことも楽しむ”というスキルも身につけよう!
私自身、東映アニメーションには二度目のチャレンジで採用されました。入社2年目ぐらいでディレクターになりましたが、ステップアップしていくには、任された仕事を一生懸命すること以外にありません。そのときキーになのが、相手の意図することをどれだけ理解できるかということ。スキルはそれを再現するためのものです。どんなことにも臆病にならずチャレンジ!自分で自分の可能性を狭めないでいてほしい。

関連リンク
東映アニメーション公式ページ
劇場アニメ「ポッピンQ」 | 公式サイト
神戸電子専門学校 3DCGアニメーション学科ページ