「ONE PIECEグランドバトル!」シリーズを手掛けるガンバリオン
ゲーム開発の現場を語る
2017/3/26(日)、北野館ソニックホールに株式会社ガンバリオンから代表の山倉 千賀子氏、プランナーの猪口 裕香氏、CGデザイナーの宗 尚志氏、プログラマーの小林 和豊氏、人事担当の和泉 亜希子氏をお招きし、業界セミナーが開催されました。
同社は、福岡に拠点を置くゲーム開発会社です。代表作は、「ONE PIECE グランドバトル!」シリーズ・「ワールドトリガー スマッシュボーダーズ」「キングダム セブンフラッグス」(発売・配信元:バンダイナムコエンターテインメント)、「JUMP ULTIMATE STARS」・「パンドラの塔 君のもとへ帰るまで」(発売元:任天堂)など。皆さんが子供のころに遊んだ懐かしいタイトルもあるかもしれません。
最新作は、自社パブリッシングタイトル第2弾となるスマートフォン向けアプリ『修羅道(Shurado)』が2017年配信予定です。
まずは、代表の山倉氏より「ガンバリオンの歴史と目指すもの」と題した会社説明でスタート。同社が大事にしている「永く愛されるゲームをつくる会社へ」というビジョンへの想いを、創業当時の裏話や開発タイトルの紹介を交えながらお話しいただきました。
一人ひとりの技術と知恵を集結し、ゲームは作られている
会社概要説明のあとは、現場で活躍しているプランナー・CGデザイナー・プログラマーによる対談形式のセミナーが行われました。
現場で使われている仕様書や社内ツールなどを使いながら仕事内容が紹介され、アイデアをどう実現していったか、問題が起きた時にどう協力して解決していったか、開発現場でのリアルなやりとりを元に具体的に説明していただきました。たった一つの要素でも、職種を超えて情報共有・意見交換・問題解決が日々行われており、一人ひとりの技術と知恵を集結し、ゲームは作られていることを実感しました。
合間に「ガンバリオンへ入社した動機は?」「新人の頃の話を聞かせてください!」といったインタビュー形式の話もあり、「ゲーム開発の醍醐味は?」という質問には、「自分の妄想がゲームの中で動き出す瞬間」や、「新しいハードが定期的に出るたびに自分が感じた新しい驚きやワクワクをユーザーの方に届けられること」などのゲーム作りを心から楽しんでいる話を聞くことができました。
登壇していただいた3人のやり取りを見ていると、常にゲームを遊んでくれるお客様の視点で考えており、スタッフ同士で相談をしたりコミュニケーションを取ったりしやすい雰囲気を感じました。
最後には、就職活動で応募作品を制作するときに気を付けてほしいことや、応募会社にアピールするときのポイントなどのアドバイスがあり、学生たちはメモをとるなどして真剣に耳を傾けていました。
講演終了後は、個別に作品を持ってきた学生達に作品指導を実施して頂きました。
学生時代はそれぞれの分野でしっかり基礎を学び
多くの作品に触れてください
株式会社ガンバリオン
代表取締役社長
山倉 千賀子氏(写真中央)
「永く愛されるゲームをつくる会社へ」というビジョンは、10年後20年後も「あのゲームおもしろかったね」と語り合えるような作品をつくり続けたいという思いが込められています。そのために、周りのスタッフやお客様であるユーザーへ思いやりの気持ちを忘れず、常に最先端の技術を追求し、情熱を持ってゲーム開発に取り組むことを私たちは大事にしています。
ゲーム業界を目指している皆さんには、学生の間にそれぞれの分野で基礎をしっかりと学び、多くの作品に触れてほしいですね。さらにこれだけは絶対に人に負けない強みがあると、社会に出たときに糧になると思います。
福岡のゲーム業界は活気があり入社を決めました
株式会社ガンバリオン
プログラムセクション エンジニア リーダー
小林 和豊氏(写真右から2番目)
ガンバリオンへ入社を決めた理由は、もともとジャンプ作品が好きでガンバリオンの開発作品に魅力を感じたこともありますが、当時GFF(GAME FACTORY’S FRIENDSHIP)が設立されて、福岡のゲーム業界に活気が出てきたことも大きいです。ガンバリオン以前は東京のゲーム会社で働いており、もうゲームの仕事に20年以上携わっています。
学生時代は、プログラム言語の基礎をしっかり固めてほしいです。「とりあえず動く」ではなく、仕組みや理屈の理解を深めながらたくさんのプログラムを組むと確実に力が付いていきます。
GFF…「福岡をゲームのハリウッドに!」をスローガンに、2004年に発足した九州・福岡のゲームソフト制作関連会社からなる任意団体(http://gff.jp/)
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