TVアニメの中の“CG”『アプリモンスターズ』のCGは何を?どうして?どのように?東映アニメーションが製作する作品を実例にTVアニメで使われているCGを多面的に解説!
2017/7/30(土)、東映アニメーション デジタル映像部よりCGプロデューサーの横尾裕次氏が来校。
東映アニメーション製作のTV作品を題材に、アニメの中で使われているCGについて、作画とCGの使い分け、メリット・デメリットなど現場のリアルが解説されました。
『ドランゴンボール』や『ワンピース』、『プリキュア』など、おなじみのアニメ作品を手がける東映アニメーション。その中でデジタル映像部は、アニメだけでなく実写やフルCGなど多岐にわたるCG 作品を手がけています。アニメ映画のヒットなどでアニメを見る人の数が増えている今、制作におけるCGの比重は高まっていると言います。「制作本数が増えアニメーターも不足していますし、TVアニメは毎週、放送しなければならない。求められている優良コンテンツを安定して生産する重要なカギがCGなんです」と横尾氏。
CGの利点は、情報量の多いキャラクターや画面、細かいカメラの動き、派手なエフェクトといった表現を得意とすることと、何よりそれらを使い回せることです。「とはいえCGにもデメリットはあります。モデリングなど時間も予算もかかりますし、準備無しには表現に融通がきかいないことも…。ただ、作画とCGそれぞれの得意・不得意を理解し、お互いを補間し合うことで、圧倒的なクオリティを最大限の効率で生み出すことができるんです」。
実際に、『アプリモンスターズ』『ワンピース』『プリキュア』などの映像を見ながら、どれが作画でどれがCGかを細かく解説くださり、学生たちも興味津々で見入っていました。
最後に、求められる人材について、「自信のあるCGスキルを1つ持つこと。また、目標をしっかり持って、そこに向かって努力できることが大切ですね」とアドバイスくださいました。質疑応答の後、オリジナルグッズをかけたじゃんけん大会も開催。
TVアニメにおけるCGの今、役割りを具体的に知ることができ、学生たちにとって今後のキャリアのヒントとなる貴重な時間となりました。
セミナー終了後は個別作品指導を行って頂きまして業界就職を目指す学生の大きな糧となりました。
本当のオリジナル作品を作るためにいろんなアニメをたくさん見ておく
東映アニメーション株式会社
企画制作本部 デジタル映像部
プロダクションマネージメント室長代理
兼CGプロデューサー
横尾 裕次氏
アニメ業界を目指すのなら、やはりたくさんのアニメ作品をみておいてほしい。そして誰かの言った“良い”“悪い”ではなく、自分自身で良い悪い・好き嫌いの評価をしてください。それをくり返すことで、自分なりの価値基準が持てるようになり、作り方のヒントに必ずなりますから。ゆくゆくオリジナル作品を作ったときに、本当の意味でのオリジナル作品が作れるのは、そういった蓄積と価値基準を持った人だと思います。今見ることのできる作品はすべて、将来のための参考書です。あと、現場に入ると「あの作品のこんな風にしてほしい」と過去の作品を例に指示されることも多いですしね。
もうひとつ。若いうちは技術も経験も足らず、できないことばかりです。ですが、まわりとコミュニケーションを取り、目標を持ってしっかり頑張っていれば、導いてくれる先輩や仲間に出会えるはずですよ。
(関連サイト)
東映アニメーション
デジモンユニバースアプロモンスターズ
神戸電子専門学校 3DCGアニメーション学科
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