ITで社会貢献という時代のニーズに応えるために、”今できることは”が熱く伝わった実践者からのメッセージ
2017/8/27(日)、北野館ソニックホールでIBM BlueHubより佐々木志門氏をお招きし、IT分野の業界セミナーが開催されました。
佐々木氏はまずこれまで手掛けてきたプロジェクトを次々と紹介されました。なかでも2012年に福島県でコメなどの農作物が放射能汚染されていないことをチェックするシステムを開発された時のシステムの組み方に時間を割いてお話になりました。
このプロジェクトは受注から開発完成まで数か月しか時間がなく、サーバーを発注していては間に合わないので、クラウドでシステムの構築されたことや、受注予算が少なかったことなどから社内の評価はよくなかったことを話され、それでも9万戸、11万人の農家の生活がかかっていたことを考えると絶対にプロジェクトを成功させるという思いのもと取り組んでいたとの話がありました。
この技術と経験が、後に社内で社長賞を受賞した岩手県盛岡市の防災システムを開発した時の糧になったことお話になりました。
佐々木氏はITが社会に役立てる場面は多々あること、また努力をしていると必ず誰かが見てくれていることを力強く語っておられました。
また、近年様々な分野で利用が始まっているAI(人工知能)についてもお話があり、治療に行き詰っていたがん患者の治療法をAIが発見した事例が紹介されると会場からは感嘆の声がもれました。
AIやVRといった新しい技術は日々開発が進んでおり、これからのプログラマーは単にプログラムが組めるだけではなく、それらを活用できないと生き残っていけないと指摘され、量子コンピューターの登場が現実となった現在、技術が爆発的に発達するであろう2020年から30年の近未来を見据えた技術の蓄積を進めているとおっしゃいました。
そして、IT技術の発達の行方は在宅勤務やテレワークといった働き方改革が、国境を越えて行えるような社会の多様性を生むきっかけになるのではないかと指摘されました。
会場の学生は次々とスクリーンに映しだされる最先端の話題を食い入るように見つめていました。
●食い入るように佐々木氏のセミナーを聞いている学生たち
●セミナー終了後も控室に学生たちが質問訪れ、そのひとつ一つの質問に丁寧にお答えいただきました。
●お帰りになる間際でも学生たちが興味があるというVRを急遽セットしていただき学生たちにたくさんの刺激を与えていただきました。
起業してみることも一つのかたち、最新の情報に触れるには英語力も必要
IBM BlueHub 課長
佐々木 志門氏
もともと文系でしたが会社に入ってからプログラミングのイロハを学びました。ITの力で社会変革を目指しています。将来的には今の会社にいながら副業として起業してみたいですね。学生の皆さんにも起業してみることをお勧めします。起業には失敗はつきものですが、若いうちに失敗しておくと必ず人生の力になります。ITの世界は日本語に翻訳されている情報だけでは世界のトレンドと大きな時差が生じ賞味期限の切れた情報を、それとは気付かずに信じていることがあるので、活きた正しい情報に触れるためにも英語を勉強することをお勧めします。ITの業界で用いられている英語は使われている単語の数も限られており、それほど難しくないので習得にはそれほど時間はかからないと思います。
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