『ファイナルファンタジー』などで世界をリードするトップ企業から、本校出身のプログラマーが登壇!「業界の現状と未来」を語る!
2017/7/21(土)、北野館のソニックホールでゲーム業界セミナーを開催しました。
数多のヒット作で世界をリードするトップ企業の1つ、株式会社スクウェア・エニックスよりゲームプログラマーの方々がご来校。2部構成で行われた第1部は、同社総務担当者より企業概要が説明された後、いずれも大阪支社の辻本 健朗氏、本校卒業生の大西 進氏と後藤 択茉氏の3者による「卒業生によるゲーム開発シークレットレポート」と題したパネルディスカッションが実施されました。
進行役を務めた辻本氏が、テーマごとにご自身の意見を述べながら本校卒業生2人の話を引き出してくださることで、その仕事ぶりがリアルに伝わり、ゲーム業界をめざす学生たちが将来の自分の姿を想像できる貴重な機会となりました。
「ゲームプログラマーになろうと思ったきっかけは?実際に仕事をしてみて醍醐味に感じることは?」というテーマでは、後藤氏が「高校の授業でプログラムを作ってゲームを動かしたことで興味を抱いたのがきっかけ。仕事の醍醐味は、作業しながら学習できる機会が多く勉強会もあるので自分自身の成長を実感できること」と話しました。ゲームプログラマーをめざす学生たちに、努力すれば業界で活躍できるという先輩からのメッセージが伝わりました。
また「仕事上、大変だと感じる点は?」というテーマでは、大西氏が「プログラマーには仕事が集中することがあり、相談しながら作業の順位付けをすることが重要」と話す一方、後藤氏は「プランナーの意図を正確にくみ取って作業を進めないとかけた労力がムダになる」と指摘し、いずれもプログラマーはコミュニケーション力を身につけておくことが必要だとアドバイスをくださいました。
そのほか、今後のゲーム業界の行方や、一緒にチームを組むプランナーやデザイナーの仕事についてなど、幅広い話題についてディスカッションしていただきました。
その後、学生を対象に同社が用意した10点のプレゼントをかけたじゃんけん大会が実施され熱戦が繰り広げられました。
第2部は、同社の鄭 直氏(本校卒業生)も加わり4者のゲームプログラマーが登壇され、事前に学生から受けた質問を大画面に映し出しながら回答をいただきました。
「ゲームプログラムに役立つオススメ本」「優秀なプログラマーになるにはどんな言語の習得が必要か」など仕事をめざす上で“目からウロコ”の情報もいただくことができ、学生にとっては聞き逃せない時間となりました。
自分の作品をしっかり完成させる力を身につけて。
株式会社スクウェア・エニックス
大阪支社 プログラマー
辻本 健朗氏(写真右から2人目)
私がこの仕事を始めた頃の話をしても理解してもらえないこともあるほど、ゲーム業界は進化のスピードが速い。特にスマホゲームのアプリは、スマホがバージョンアップすればアプリも成長させなければならず需要も多いので、今後はそういう仕事にもチャレンジしていきたいですね。
神戸電子専門学校のプログラマー志望の方に作品を見せていただくこともありますが優秀なものが多いと感じています。学校でしっかり基礎を学んだうえで、自分たちの作品に自信をもって最後まで仕上げる力を身につければ、ゲーム業界で十分仕事をしていくことができる人材に育つはずだと思います。
学生時代には、読みやすいコードを研究しましたね。
株式会社スクウェア・エニックス
大阪支社 プログラマー
大西 進氏(写真右から1人目)
神戸電子専門学校に入学たときはプログラムの知識がゼロからのスタートだったので、いろいろなものに触れました。例えばネットでサンプルコードをダウンロードしました。優秀なプログラマーが書いたコードは読みやすいので、コードを読み解いて読みやすい理由を考えたりしながら勉強していました。
大好きだったゲームが弊社の大阪支社で作られていたこともあり、入社が決まったときはうれしかったですね。今の仕事では、モデルなどを動かしてゲームとして楽しめる状態にするというプログラマーの役割に、やりがいを感じます。今後は、みんなで一緒に楽しめるネットワーク系のゲーム作りに関わってみたいですね。
VRで自分のゲーム作品を完成させることが夢です。
株式会社スクウェア・エニックス
大阪支社 プログラマー
後藤 択茉氏(写真左から2人目)
アクション性、物語性などゲームの完成度が高い弊社で仕事をすることは大きな目標でした。プランナーと協力して作品を完成させていくという作業は楽しいですね。
将来は、生態系など環境に興味があるので、VRでそんなゲームを作っていみたいという夢があります。現在はVRにはヘッドマウントディスプレイが必要ですが、技術が進歩すれば使わなくてもできる時代が来るかもしれない。VRがゲーム作りに適した環境になる時代を楽しみにしています。学生のみなさんは、自分にとって今一番大切なことは何かを考えて、とにかく制作物に全力で取り組んでほしいですね。
学校で制作物を完成させたことが、大きな自信になりました。
株式会社スクウェア・エニックス
大阪支社 プログラマー
鄭 直氏(写真左から1人目)
ゲームの仕事をしたいと思ったのは、中学2年生の時に弊社のファイナルファンタジーのシリーズに出合ったこと。ここで仕事をするのが夢で、転職してきたんです。
神戸電子門学校では、とにかく与えられた課題と個人制作に一生懸命取り組んでいました。2年生で時間をかけて自分のゲーム作品を完成させたことが自信になり、今の仕事に役立っていると感じています。プログラマーは何もない状態から作り上げていく仕事でもあるので、どんな仕上がりになっていくのかという工程も楽しめる。今後は自分の仕事をこなすだけでなく、よりユーザーの目線に近づいて作業することを意識していきたいです。