「ポケモンカードゲーム」など代表作多数
人気イラストレーター有田満弘のセミナーを開催
2018/4/21（土）、北野館ドームホールにて、グラフィックデザイン業界セミナーが開催されました。お招きしたのはイラストレーターの有田満弘さん。「ポケモンカードゲーム」シリーズ、「カルドセプトサーガ」カードイラストなど代表作を多数抱える人気イラストレーターです。
経験談を語りながら即興で絵を描く
ライブペインティングに参加者も釘付け
イラストレーターとして活動をはじめて、絵を描くことを職業として考えた時に「何が必要か？」「何をすれば良いか？」など、ご自身の経験を元にたくさんお話しいただきました。
セミナーは話をしながら液晶ペンタブレットを使って、即興で絵を描いていただくライブペイント形式で行われ、高校生、在校生ともに目の前で展開されるプロの技に驚き感心することしきりでした。
「ベルセルク 黄金時代篇」三部作など
それぞれの作品での描画のポイントをレクチャー
セミナー冒頭では作品紹介があり、それぞれの作品での描画のポイントを丁寧に解説していただきました。中でも「ベルセルク 黄金時代篇」三部作の世界観を設定した時の「徹底して調べて描いた」というお話や、スマホゲームの絵を描く際の考え方などは大変興味深いものでした。とりわけ、絵を描くときに納期に応じても制作手法を使い分ける際の技法についての解説は、学生たちの今後におおいに参考となる内容でした。
デザインや絵を描くために大事なのは観察力と理解力
スケッチは観察力と理解力の確認ができる最良の練習方法
デジタルでの作画を早くからやってきたという有田さん。最近になってアナログでスケッチをすることが多くなったそうです。便利な道具を使うと生産性には貢献するが練習の機会を失うことになると考えて、技術の向上のために常にスケッチをしているのだそうです。
「何かを見てそれがどういう構造になっているかを考えながら描いてみて違うなと思ったら理解できていないということ。絵がうまいか下手かといった技術以前に理解できていないと描けない、見たこともないものは当然描けない、ただ見たこともないものでもいろんなものを観察して学ぶことで対応ができるようになる。」と有田さんは話します。スケッチは観察力と理解力の確認ができる最良の練習方法とアドバイスをいただきました。
セミナー終了後にはご自身のスケッチブックを公開
学生一人ひとりに間近でアドバイス
その後も質問に答えていただきながらも描く手は止まらず、タッチの違う2種類の絵を仕上げてセミナーは終了。
セミナー終了後もご自身のスケッチブックを公開して、絵を描いた時の思いやエピソードをひとつひとつ丁寧に解説していただきました。学生たちは有田さんと間近で話しができたことでさらにモチベーションが上がった様子でした。プロのすばらしい技術とマインドにふれることのできた充実のセミナーとなりました。
楽屋での一コマ。有田さんとの記念撮影も
持参したポケモンカードにサインをもらって大喜び
楽屋ではサインを求める学生の姿も。持参したポケモンカードにサインをもらって大喜び。記念撮影もしていただきました。
道具に負けないクリエイティビティーを育てよう。
イラストレーター
有田 満弘氏
今は水彩やリキテックス（アクリル絵具）をやろうと思っています。
海外のイベントに参加すると原画が欲しいとおっしゃる方が多くて、事前に価格や画材の指定までフルオーダーされることもあるので。それにセミナーでいろんな画材を使ってアナログのデモもできるといいなと思ってやっています。
ライブペイントはスイスイ描いているように思われるのですが、気持ちが弱い部分があると失敗するんですよ。それをカバーできるだけの練習を普段することが必要ですね。今日は消しゴムを使ったり、デザインを変えたりとかしましたけど、調子が良いときは一度も直さず描けますね。
これからデザインを勉強する学生さんたちには、セミナーでもお話しましたけど、デジタルによって仕事のやり方が変わって、道具の進歩が人間を脅かしてきているので、自分のクリエイティブな部分を育てていくっていうことを大事にしてほしいですね。
【関連ページ】
・有田 満弘 氏 ご紹介ページ
・ワコムストア
・Wacom｜ワコム クリエイターズカレッジクラブ
・神戸電子専門学校 グラフィックデザイン学科（グラフィックデザイナー・Webデザイナーを育成する学科）の紹介ページ
・参加無料！体験入学・オープンキャンパス特設サイト
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