Webサービスの開発・運営の裏側を解説
IT業界エンジニアの今
2018年12月8日(土)、国内最大級のオンラインショップ「楽天市場」を始め、様々なインターネットサービスを提供する楽天株式会社によるIT業界セミナーを開催。楽天レシピの運営に携わる向谷 和男氏、内田 有紀氏が登壇し、楽天におけるWebサービスの開発や運営、エンジニアの仕事が紹介されました。
インターネットは、「情報消費」「金融サービス」「小売・物流サービス」に大きな変革をもたらしていると向谷氏。スマートフォンの普及によりコンテンツを届ける仕組みは大きく変化したと言います。「すでに若い人たちは、テレビよりYouTubeを見ている時間のほうが長い。いつでもどこでも手元で情報を得ることができるようになりました。金融サービスでも、キャッシュレス化が急激に進んでいますし、この勢いは今後さらに増すでしょう」。さらに、小売・物流サービスにおいても、購買データと配送データを一元管理するなどで物流革命ともいえる動きが急速に進んでいます。「物流はこれからもっと大きく進化していく領域です。 “物流”と言われてもピンとこないかもしれませんが、エンジニアを目指す中で、どの領域でどんな技術に関わっていくかを考えた時、研究対象のひとつとして注目したい分野ですね」
後半は、楽天レシピがどのように開発、運営されているかを内田氏が紹介。楽天レシピでは、エンジニアといっても、プロデューサーやアプリケーションエンジニア、セキュリティエンジニアなど大きく6つの職種に分かれていると言います。「ここ3〜5年で増えてきた職種に、データサイエンス/リサーチサイエンスがあります。楽天のビックデータを解析し、価値のある仕組みを作ったり、データマイニングや機械学習を活用したサービスを研究しています」。また、アジャイル開発を採用しているそうで、スクラムをベースとした実際の開発の様子が、写真とともにも紹介されました。
バックエンドエンジニアとしてキャリアをスタートした内田氏。開発プロデューサーなどを経て、現在は楽天レシピのサービスマネージャーとして活躍しています。「ビジネスのことを学びたいと思い事業側に転向しました。IT業界って、エンジニアで入ってもその後のキャリアは柔軟で、自由。自分次第なところが大きいので、やりたいことができる世界だと思いますね。
10代、20代のうちは、いろんなものを吸収して、吸収したものをアウトプットできるかがすごく大事だと思います。興味のあること、新しいことに挑戦して貪欲に吸収してください。そして、アウトプットする場を持つこと。クラウドのサービスやツールもたくさんあるので、学んだことをやってみる。そうすることで課題が見えたり、理解が深まったり、身になっていきます。IT業界は、実力次第でキャリアアップしていける世界です。若いうちにたくさんのことを身につけて、キャリアの幅を広げてもらいたいですね。」と自らの経験をもとに語っていただきました。
最後に向谷氏から学生にむけて、「発表会に向けたグループ演習の最中とのことですが、グループワークでは“いいプロダクトを作るには”“成果を出すには”をゴールに、有意義な議論をしながら進めてもらいたいですね。誰の言ったことが正しい、といった無意味な衝突が避けられ、メリットデメリットの整理ができると思います。仕事も同じで、チームでやるからこそ大きなことが成し遂げられます。だからこそ、相手への尊敬、配慮持って、チームワークを発揮することが大切です。また発表会では、ぜひ情熱を持って、自分たちのアイデアやプロセスを説明してください。最後の最後に、相手の心を動かすのは、やはり熱意です。自分の思いを乗せた発表で、評価を得てくださいね。」とセミナーに参加の学生たちへのアドバイスで締めくくられました。
講演者
楽天株式会社
通信・メディア事業カンパニー
メディア事業コンテンツメディア事業課
シニアマネージャー
向谷和男 氏(左)
楽天株式会社
メディア事業 インターナルメディア事業部
コンテンツメディア事業課 レシピグループ
マネージャー
内田 有紀 氏(右)
関連サイト
・ITエキスパート学科・ITスペシャリスト学科・情報処理学科
・Webエンジニアコース公式YouTube(学生プレゼンテーション動画)
・IT分野公式YouTube(学生プレゼンテーション動画)
・オープンキャンパス&体験入学