3DCGアニメーションができるまで、その裏側教えます。
2019年3月16日(土)、3DCG分野の業界セミナーに有限会社カナバングラフィックスから代表取締役でディレクターの富岡聡氏が来校されました。同社は、作品の原案から企画、脚本、絵コンテ、キャラクター・背景デザイン、CGアニメーションまでトータルに手がけることで知られる3DCGの制作スタジオ。代表作にはそのユニークな世界観やキャラクターが印象的な『ウサビッチ』『やんやんマチコ』などがあります。本セミナーでは富岡氏に3DCGアニメーションができるまでをお話しいただきました。
セミナー冒頭ではスペースシャワーTVで公開され話題となった最新作『イナズマデリバリー』が上映されました。独特のシュールな世界観とクオリティの高いアニメーションに学生たちは興味津々。みるみる画面に引き込まれていきました。
続けて上映された『イナズマデリバリー』を題材にカナバングラフィックスのワークフローが説明されました。まず企画書ができるまでを最初に行う市場調査から原案、脚本、予算、回収プランに至るまで詳しく解説いただきました。中でも原案の作り方で紹介されたログライン(三行ストーリー)のお話はとても興味深いものでした。「短い文章が面白ければ、その企画は絶対に面白い。」と富岡氏。実際に現場では、プロデューサーや出資者は脚本ではなく、ログラインを見て判断しているのだそうです。脚本を書く前に、短い文章でストーリーを説明することが重要だとわかりました。
次にクリエイティブについて解説いただきました。『ウサビッチ』の絵コンテを描いている映像やビデオコンテとレイアウト、アニマティクスとコンポジット(完成品)の比較など大変分かりやすい内容でした。モデリングの解説では、必須となるデッサン力向上のために人体構造の知識を持つようにアドバイスもいただきました。盛りだくさんな内容となった今回のセミナー。最後に3つのメッセージ「たくさん本を読む」「ターゲット(お客さん)のことを考えて作る」「たくさん作る、たくさん失敗する、たくさん考える」が富岡氏から学生たちに伝えられました。3DCG業界での仕事の流れがよく理解でき、要所で参考図書の情報を挟んでいただくなど有意義な時間となりました。
【関連ページ】
・カナバングラフィックス
・3DCGアニメーション学科紹介ページ
・3DCGアニメーション学科公式YouTube
・参加無料!オープンキャンパス特設サイト
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