2019/7/27(土)、ゲーム業界セミナーが開催されました。登壇されたのは高木 謙一郎氏。2019年4月から『神撃のバハムート』『グランブルーファンタジー』でおなじみの株式会社Cygamesに入社されコンシューマー事業本部長/プロデューサーとしてその手腕を振るっておられます。プロデューサーとして活躍される高木氏にご自身の経験談を交えゲーム作りにおけるセールスポイントの重要性についてお話いただきました。
結果に繋げられなかった経験から学べた
2つのゲーム企画におけるポイント
若くしてディレクターを経験されたという高木氏。当時は「ゲームシステムさえ面白ければ良いゲームだ。シナリオもキャラクターもどうでもいいくらいに考えていた。」とのこと。結果、作品自体の存在もあまり気づいてもらえず、遊んでも複雑すぎる操作で面白いと感じてもらえるまでのハードルが高くて悔しい思いをしたそうです。もっと入口を広く優しく作る必要があると痛感。2年半の歳月が結果に繋がらなかった経験から、「1本の作品にかける想い」と「時間の大切さ」を学ばれたとのことでした。
その経験を活かし、後に『勇者30』『閃乱カグラ』『ヴァルキリードライヴ』等のゲームをプロデュースされてきた高木氏が思う、ゲーム企画のポイントは「作品的存在価値」「経済的存在価値」の2点。「あえて作る必要があると感じる新しさを追求すること、そして【儲ける】ことを否定しないこと。作ったゲームを遊んでもらえないことは絶対に避けなければいけない。」と話す高木氏。作ることに満足せず、売れることで認知され、遊んでもらえることが重要だと説かれました。
細かなことに悩み過ぎず、
若い力に自信をもって
Cygames社についてのお話しもありました。最高のコンテンツを作るというビジョンや勤務時間、社内環境などの説明の後、高木氏たちが現在取り組んでいるさまざまなタイトルが紹介されました。新たなチャレンジに邁進されておられるようです。学生たちへのアドバイスとして、プログラマーに求めることは「話しやすさ」コミュニケーションの取りやすさを挙げられ。求める人材については、「作品をもってきて欲しいですね。明るく、元気に、程よく手が抜けるバランス感覚のある人。とにかく現場に入れば、急激に成長できます。細かなことに悩み過ぎず、若い力に自信をもってチャンスを掴んでいって欲しいですね。」とお話しされました。そして「いまこそ失敗することが大事、失敗を恐れることなくチャレンジしてください。」とエールをいただきました。楽しくて、ためになるお話と最後はグッズを懸けたじゃんけん大会で大盛り上がりのセミナーとなりました。