※この記事は、神戸電子ブログで2011年10月04日に掲載されたものを転載・加筆しています。※
建築インテリアデザイン学科では、建物の設計図を作成する授業があります。図面からいきなり考えるのは難しいので、もう少し簡単なものを使って平面のものを立体に変えることに取り組むところからはじめています。今回、作ってみたのは「段ボールで作る椅子」です。
建築インテリアデザイン学科って?
建築インテリアデザイン学科では、「建築物=建物の全体」と「インテリア=建物の内部空間」の設計とそのデザイン手法について学び、建築業界において即戦力として活躍できる人材の育成を行っています。
建築インテリアデザイン学科1年は、授業でダンボールの椅子を制作しました。今回はその展開図から出来上がるまでの様子をご紹介したいと思います。
ダンボール椅子制作の際のルール
制作していく上でのルールは
- 子ども用で、かつ背中(背板)のある椅子であること。
- 大きさ900mm×900mm、厚さ3mmのダンボールを1枚を使用して設計すること。
- 実際に使用できる強度があること。
- 「工作」ではなくて「製品」を意識して設計すること。
の4点です。
工夫次第で様々な形の椅子が
座っても壊れないように折り曲げ方、部材の組み合わせ方を検討しつつ、まずは実物の1/3サイズ、1/2サイズの試作品を制作。
寸法を微調整しながら、最終的には実際のサイズで制作しました。
ダンボール椅子の展開図からできあがりまで
下の写真は学科での作品発表会で最優秀作品に選ばれた作品を「展開」したものです。
組み立てるとどんなカタチの椅子になるかイメージしてみてください。
組み立ての手順は
「のり」の接着を行わず、折り曲げたり、挟み込んだりして強度を保っています。
すると…
こんな椅子が完成しました!
何度も試作品を作って検討を行いました。
ルールにもある
- 実際に使用できる強度があること。
- 「工作」ではなくて「製品」を意識して設計すること。
は制作の大きなポイントだと思います。
(2024.09.10追記)–
この記事を読んで、ものづくりに興味を持った方もいらっしゃるかと思います。
ダンボールでつくる「子ども椅子」は、ものづくりの導入として取り組んでいます。
これを本格的に、木材や樹脂などの材質で本格的な製品づくりを学べる学科が「インダストリアルデザイン学科」、立体的なパッケージデザインなどの販促物・広告デザインを学べる学科が「グラフィックデザイン学科」です。
ものづくりといっても、さまざまな職種や学びがあります。ぜひ、その違いをオープンキャンパスでお確かめください。