※この記事は、神戸電子ブログで2016年11月07日に掲載されたものを転載・加筆しています。※
試験動向などが当時から変わっている場合があることをご了承ください。
目次
建築インテリアデザイン学科とは?
建築インテリアデザイン学科では、「建築物=建物の全体」と「インテリア=建物の内部空間」の設計とそのデザイン手法について学び、建築業界において即戦力として活躍できる人材の育成を行っています。
建築インテリアデザイン学科が目指す職業
建築インテリアデザイン学科では、以下の3つのような職業につく為の勉強をしています。
- 建築士
- インテリアデザイナー
- CGデザイナー
今回は、「あなたの疑問にお応えします!」と題して、「建築士」という職業に就くにはどうすれば良いのかについて、一級建築士でもある私、田村が、自分の経験も含めて説明させていただきます。
「建築士」ってどんな仕事?
まずは、「建築士」と言っても、漠然とどんな仕事をするの?って思っている人もいるかと思いますが、「建築士」というのは国家資格の名称です。
医師や弁護士、会計士のように、国家資格試験に合格した者のみが名乗れる職業上の名称で、国が認めて免許を与えるものです。
簡単に言えば、建築物を建てたいなぁと思っている人たちの思いや考えを具体的なカタチにする為に企画から完成、場合によっては完成後のメンテナンスまでトータル的にサポートをするお仕事です。
ただし、「建築士」は、本来は設計や工事監理を行う事が仕事なのですが、何も建築物の設計やデザインだけをしている人ばかりではなく、
- 役所で建築関連の業務している人
- 不動産関連の仕事についている人
- 工事現場を束ねる現場監督
さらには、実際にいろいろな作業を行っている職人の中にも「建築士」の免許を持って仕事をしている人もたくさんいます。
建築士の仕事はなくならない!
近い将来(10年先)世の中が変わり、働き方も大きく変わると言われているこの頃ですが、
建築物は「衣・食・住」の「住」に当たる部分であるため、無くならない仕事です!
建築業界の深刻な「高齢化」
つまり、若い人はチャンス!
実は、今の建築業界は高齢化が深刻な問題になっています。。。
「建築士」に目を向けてみても、その大半が60代以上の人たちなんです。
10~20年先には「建築士」の絶対数が今よりも極端に少なくなる恐れもあるわけです…
さらに、建築現場はもっと深刻で、建築関連の職人さん不足は、今でも大きな問題になっています…
裏を返せば、、、若い世代にはチャンスの時です!
3つの「建築士」
実は、「建築士」には、一級建築士、二級建築士、木造建築士という、3種類の建築士があります。
簡単に言えば、この3種類の建築士はつくれる建築物の規模や構造が違います。
- 一級建築士
全ての建築物(規模や構造の制限がない) - 二級建築士
3階建て程度の規模のもの(主に住宅やインテリア空間が中心) - 木造建築士
木の構造体限定で一定の面積以下で2階建て以下のもの(主に木造住宅のイメージ)
因みに、『劇的ビフォーアフター』に登場する「匠」は、まさに「建築士」なんですが、業界内では「匠」などとは呼びません。あれは、テレビの番組内だけの呼び方です。私などからすると「匠」って、寧ろ伝統工芸品をつくる人のイメージで、あの呼び名は、どうも馴染めませんが(笑)
それと、「建築家」として、テレビや雑誌なんかに出ている人もいますが、あの人たちも「建築士」なんですよ。実は、日本には「建築家」という職業はないんです。ひょっとしたら驚きの人もいるかもしれませんが、日本では「建築家」はあくまで自称という扱いなんですよ。。。
建築の設計ってどんなもの?
因みに、「建築士」の仕事と言えば、「設計」が思い当たるかと思いますが、英語では「設計」の事を「デザイン」と訳したりします。
建築設計には、大きく分けて以下のような3つの設計があります。
- 意匠設計
建築全体のデザインを担当(欧米ではプロフェッショナル、デザイナー) - 構造設計
安全性を確保するために構造全般の設計を担当(欧米ではエンジニア) - 設備設計
人々が快適に活動できるようにする為、設備全般の設計を担当(欧米ではエンジニア)
通常、建築物は上記の3つのうち、一つでも欠けてしまうと成り立ちません。仮に完成したとしても、その建築物は良いものにはならないでしょう。
建築物は人が生活する空間ですから、安全性をしっかり確保しなくてはいけませんし、快適に生活できなくてはなりませんから、当然と言えば当然なのですが…
「建築士」になるには??
建築士(一級、二級、木造)になるには、年に一度行われる建築士試験に受験しなくてはならないのですが、実は簡単に試験を受けることはできません。建築士試験を受験するには、受験資格が必要だからです。
受験資格を得るには、専門学校や大学が良いわけですが、専門学校、大学、高等専門学校においても「指定科目を修めて卒業した人」という条件が付きます。
その「指定科目」でしっかり単位を取得して卒業すれば、卒業と同時に受験資格が得られるというわけです。神戸電子の建築インテリアデザイン学科で、2年しっかちと学ぶことで自動的に「指定科目を修めて卒業した人」として認められるカリキュラムが備わっています。