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台湾のCDのデザインがすごい!〜日本のCDジャケットとの違いとは?〜

台湾のCDのデザインがすごい!〜日本のCDジャケットとの違いとは?〜

※この記事は、神戸電子ブログで2016年06月22日に掲載されたものを転載・加筆しています。※

グラフィックデザイン学科は、みなさんが普段目にしているチラシやポスター、パンフレット、パッケージなどの紙(印刷物)のデザインと、スマートフォンやパソコンで見ているWebサイトのデザインなどを勉強する学科です。

単に表面的にカッコイイものを作るだけではなく、お客さんの要望にしっかり答えられる企画などもできるように、日々勉強しています。

ところで、台湾に行った事はありますか?

唐突な質問ですが、皆さんは台湾へ行った事がありますか?
行きたい海外旅行先ランキング、アジアでは1位の台湾。
【参照元:地球の歩き方「2016年はココに行きたい!海外旅行人気ランキング」】

私も5年前に台湾に行きだしてからすっかりハマってしまって、年に何度も足を運んでいます。魅力はた〜っくさんあって、全部紹介したいのですが、ここでは台湾のグラフィックデザインの魅力を紹介していきたいと思います。

私は音楽が好きで、お土産用(自分用)にCDショップに入った時から、台湾のCDジャケットの魅力に引き込まれてしまいました。ほんと「すごい!」ですよ。

台湾と日本のCDショップの違いとは?

台湾にも日本のタワーレコードやHMVのように、CDショップがあります。実は、台湾と日本のCDの並んでいる棚には大きな違いがあるんです!

こちらは台湾のCDショップの日本のCDのコーナー。

いつも見慣れたCDジャケットですよね。

ここで、CDジャケットのケースの形状に注目してみたいと思います。日本のCDジャケットは約12cm×14cmのプラスチックケースに入っているのが一般的です。上の写真もどれも同じ形をしていますよね。

一方、こちらは台湾のCDのコーナー。

日本のCDのコーナーとの違いが判りますか?なんだか台湾のCDジャケットは大きさも形も様々で、棚に並んでいてもガタガタしていますよね。そこが台湾のCDジャケットデザインの魅力なんです!

台湾のCDの何がそんなに「すごい!」の?

さて、さっそくなのですが、詳しく台湾のCDをご紹介したいと思います。今回は私が一番衝撃を受けた、インパクトのある1枚を紹介したいと思います。

許哲珮(Peggy Hsu)「圓舞曲」(主題曲のPVはこちら

サイズ的には普通のCDと変わらないのですが、なんだか、分厚いですよね?このCDは色々な仕掛けがされていて、初めて触った時には驚きの連続でした。

まず、パカッと開きます。

鏡とバレリーナが飛び出す絵本のように飛び出しています。その背景のさりげないグラフィックも非常に綺麗です。細かいところのディテールが素晴らしい!

さらに、箱の下は引き出しになっています。中にはたくさんの可愛い小物が。

缶バッジにしおりに小さなメッセージカードにミニブック。

ミニブックには素敵なイラストと一緒に歌詞が載っています。
どうです?「すごい!」でしょ?
授業では特に女子学生は「可愛い〜」と食いつきます。でも、男の私でもアーティストと制作者の方々が非常にこだわって作っている事が感じられてニヤニヤしてしまいます。

クリエイターの気持ちが伝わってくるデザイン

私は台湾が大好きですが、中国語は読めません。
ただ、言葉は解らなくても、上で紹介したデザインがいかに素晴らしいかは肌で感じる事ができます

文字や言語という情報を超えた目に見えるものとしてのコミュニケーションって素敵ですよね。紙の形状や質などにもこだわる事ができるのも、グラフィックデザインの面白いところだと思います。

手作り感が触れる人の心を動かす

今回紹介したようなCDジャケットは、日本では見た事がないです。高級なお菓子ブランドのパッケージならあるかも。でも、これがたくさん生産されて販売されているという事が不思議で仕方がないです。間違いなく、手作業で一つ一つ丁寧に作られています

おそらく、このCDジャケットの違いには、文化の違いだけでなく、流通の仕方、そこにかかるお金、制作者とアーティストとの関わり方など、様々な違いがあるのだと思います。

授業でもきっちりみんなに手にとって触れてもらって、様々な魅力を感じてもらっています。

許哲珮(Peggy Hsu)「圓舞曲」(主題曲のPVはこちら)
イラスト・グラフィックデザインは台湾の小油という方がされているようです。
小油/Little Oil
tumblr : http://littleoil.tumblr.com/
instagram : minayuyu
facebook : littleoil.s

(2024.09.10追記)–
さて、この記事は約8年ほど前に書かれた記事です。今の高校生や、神戸電子の在校生は音楽をCDで買ったりするのでしょうか?ちょっと気になって、Xのアンケート機能で質問してみました。https://x.com/kobedenshi/status/1833397568975286741

2024年現在では、音楽はダウンロードもしくはストリームで手に入れることが多く、CDなどのメディアで買うことは少なくなったようです。
Googleで「台湾 CDジャケット」で検索してみると、上位で出てくる記事の多くは2016〜2019年に書かれたものが多く、それ以降の記事は少ないようです。

あらゆるものがデジタル化され、多くのものが画面の中で完結する時代。そんな時代だからこそ、手に渡ったときの触感など五感で伝えられるものが持つ力は大きいかもしれませんね。